CAEFEM v7.2 日本語版
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動解析機能に新たにスペクトル応答解析が追加されました。
スペクトル応答解析は、 周波数領域での応答スペクトル(変位、 速度、 加速度、 力)に対する構造の応答の最大値を計算します。 地震動、 衝撃など、 広範囲の解析が可能です。
揺動スペクトルの考慮もできます。
モードの組み合わせには以下の方法が利用できます。
ABS法
ABS法
SRSS法
CQC法
グループ法
ダブルサム法
また、CQCとダブルサムでは減衰を考慮して計算することができます。
解析結果として、モード寄与率、 有効質量、モード合成形状などが出力されます。
プレートの定式化を全面的に見直し、 最新の板理論を採用しました。 この結果、
プレートの形状のゆがみに対する解析精度の安定性が飛躍的に向上しました。
同時に2次プレート要素が搭載されました。 この二次要素は、 非線形大変形をサポートします。
プレート要素のプロパティの含まれる、NASTRAN用のサンドイッチパネルプロパティを処理できるようになりました。
従来は面倒であったハニカムプレートなど、サンドイッチパネルの解析が簡単に行えます。 さらに、CAEFEMをご利用のお客様専用にFEMAPのBASICスクリプトで記述されたアイソグリッドの特性計算機能をご利用いただくと、アイソグリッド構造のモデル化ができるようになります。 |
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線形静解析、定常熱伝導解析で積層要素を使用できるようになりました。
またツールスクリプトで提供される「単軸積層プライの材料計算」機能も併せてご利用いただけます。
非線形静解析の計算ステップを自動的に計算する機能が追加されました。本機能によって、従来面倒だった収束ステップ計算の指定を省略することができます。また、従来の時間ステップ指定も有効です。
大規模ポストプロセッサである、 GLviewのネイティブファイル(*.VTF)へのダイレクトインターフェイス機能が搭載されました。 従来はニュートラルファイルを経由していたのでファイルサイズが大きくなり、 変換に時間がかかりましたが、 VTFファイルを直接出力することによって、 変換作業を合理化し、 かつファイルサイズを従来の数分の一におさえることができます。
解析モード形状間の直交性を確認し、*.outファイルに出力するようになりました。
ひずみエネルギの計算が可能になりました。 出力は*.outファイルと結果データセットに行われます。
逆べき乗法に高次モード計算機能が追加されました。 これによって従来、 マイナスの値を与える必要があった高次モードの計算を、そのまま定義すれば計算できるようになりました。
オンラインヘルプシステムをHTMLヘルプに変更しました。 この結果、 文脈ヘルプが利用できるようになりました。 さらに、 高度な検索エンジンにより、 全文検索が可能です。
FEMAPでポスト処理するときに便利なツール群が追加になりました。
これらには、以下のものを含みます。
アイソグリッドパネルを普通のプレートメッシュのモデルで表現するためのプレート要素プロパティを計算します。
積層要素の単層について、繊維が一方方向に向いている場合の機械、熱特性を推算します。
ノードまたは要素の応力を、 任意の位置に原点と姿勢を置くローカル直交座標系を指定することで、 その座標系の位置姿勢を参照して直交、 円筒、 および球座標系に応力成分を変換します。
各主応力の方向成分を全体座標系XYZ成分に分解します。 現在のところ、 ソリッド要素の要素中心値とノード値のみの対応です。
各主ひずみの方向成分を全体座標系XYZ成分に分解します。 現在のところ、 ソリッド要素の要素中心値のみの対応です。
各ひずみ成分を、 任意の位置に原点と姿勢を置くローカル直交座標系を指定することで、 その座標系の位置姿勢を参照して直交、 円筒、 および球座標系にひずみ成分を変換します。 現在のところ、 ソリッド要素の要素中心値のみの対応です。
ユーザが定義した、 制限応力、 許容降伏応力、 および許容終局応力などから、 要素中心値について、 以下の評価基準で安全率を計算します。
最大主応力説
最大主ひずみ説
最大せん断応力説
最大ひずみエネルギ密度説
vonMises応力
また、 設計安全率(降伏/終局)を与えることで、 要素中心に関して安全余裕を計算することができます
ただし、 本機能はあくまでも参考です。 本機能に基づく設計の妥当性を保証するものではありません。
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1次シェル要素がせん断変形を取り扱うことができるように定式化を拡張しました。 板の理論はAllmanローテーションを考慮したMindlinプレートを追加しました。
プレート要素の面外ひずみに対する精度の安定性が格段に向上しました。 面外ねじれのあるプレートでも精度よく計算されるようになりました。
直交異方性材料をプレート要素に使用できるようになりました。
さらに、1次プレート要素について、 面外回転モードの自動拘束機能が追加されました。
プレート応力の出力座標系を、 要素座標系か全体座標系かを選択できるようになりました。
これは、 [ファイル]-[エクスポート]-[オプション]または、 解析が終了した後の[解析結果の転送]ダイアログボックスで[オプション]ボタンを押し、 [...ノード値...]ダイアログボックスを開き、 [エレメントの結果]ボタンを押して、 [座標系]プルダウンリストから[Cartesian]を選択します。 これで、 出力される座標系は、 全体直交座標系になります。
GAP要素に関して、 非線形静解析で摩擦を考慮できるようになりました。
FEMAPv8.1までのバージョンでDDEが使用できるようになりました。 大変ご迷惑をおかけいたしました。
動解析に強制変位を定義できるようになりました。 この結果、 変位定義の強制振動が時刻歴で変化するような解析ができるようになりました。
固有値計算ルーチンを最適化することによって、 座屈計算速度を従来の数倍の速度に向上しました。
剛体要素を含むモデルの剛体モード計算の精度が向上しました。
有効質量の計算方法を改善し、 精度を向上しました。 呼称をモード重量から、 より一般的な有効質量に変更しました。
CAEFEMデータベースのサイズをコンパクトにするために、以下の改良を行いました。
非常に大規模な解析を実施した場合、要素中心の応力値のみを出力するようにしました。
中間ノードの結果を出力しないように設定できます。
PCGLSS共役勾配法エンジンの消費メモリ量を削減しました。 同時に現在の空きメモリ量に最適化された計算ブロックを使用するように改良されました。 この結果、 計算処理速度がある程度向上しました。
工学単位系などで現れる極端に小さな値の材料プロパティを扱えるようになりました。
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軸対称要素の最大せん断応力と最小主応力の計算に関する不具合を解消しました。 これは原点近くで定義されたごく縦長の要素のみに現れた現象です。
重力と遠心力が作用するモデルに関して、コンシステントマスマトリクスで計算された静解析結果に含まれたごく小さな余剰計算誤差を解消しました。
直交異方性材料を使用して熱伝導解析した場合に伝導が正しくない不具合を解消しました。
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現象
線要素へ分布荷重が作用している場合、 拘束端の要素に作用している分布荷重の一部がおもにモーメント誤差に繰り込まれます。
現状での対策
モデル化する梁の分割数をあげて下さい。 一本の梁について、だいたい5等分以上して下さい。 誤差はその分小さくなります
分布荷重を等価または近似のノードへの集中荷重へ置き換えて下さい。
修正予定
次期マイナーリリースで解消予定。
現象
線形要素は精度の点で不利です。 線形要素の場合、メッシュを同程度に細かくした二次要素より精度が劣ります。 また、荷重境界条件が定義されたノードを直接参照するエレメントは変形、応力とも精度が劣ります。
現状での対策
プレート要素に関しては、変形と応力の精度を確保したい場合、二次要素をおすすめします。
修正予定
次期マイナーリリースで改善予定。
現象
プレート要素の形状非線形性の考慮は現時点では二次要素に限られます。
現状での対策
プレート要素に関しては、大変形を考慮したい場合には、二次要素をご利用下さい。
修正予定
次期マイナーリリースで解消予定。
現象
完全な平面上にある線形プレート要素に対して、面内方向に荷重を作用させたとき、 荷重を作用させた第一層のエレメントのうち、荷重の端での変形が奇妙なものになります。
現状での対策
線形プレート要素の場合、たとえば上図のようになります。この場合、 面外回転自由度を拘束してください。 面外に曲がっている形状では、この問題は発生しないか、無視できます。
修正予定
次期マイナーリリース以降で解消予定。
現象
プレート要素のハニカムサンドウィッチ入力は現状では線形要素のみに有効です。
現状での対策
プレート要素でハニカムサンドウィッチパネルをモデル化するときには、線形要素をご利用下さい。
修正予定
次期マイナーリリースで解消予定。
本リリースでは、線形要素は利用できません。
また、 積層要素の接着破壊指標はサポートしていません。
修正予定
次期マイナーリリースで解消予定。
現象
メンブレン要素に関して、おもに精度面の技術的課題から本リリースでは、廃止しています。
修正予定
次期マイナーリリース以降で解消または改善予定。
現象
GAP要素の摩擦定義機能は、現状では非線形静解析に限定されます。
修正予定
次期マイナーリリース以降で解消または改善予定。
現象
自動ステッピングの場合、荷重関数の不連続点の検知が十分でない場合があります。
現状での対策
計算ステップを明示的に指定して下さい。
修正予定
次期マイナーリリースで解消予定。
現象
CAEFEMデータベースはバージョン6と7で互換性がありません。 従って、バージョン6のデータベースファイルをバージョン7で開くことができません。
現状での対策
特にありません。
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『CAEFEM 日本語版 例題集』記載の例題を、CAEFEM v7およびv7.0以降のFEMAPを使用して実行する時は、 実際のマニュアルの記述と異なる箇所がありますので、 下記の通り読替えてください。
なお、 以下の記述における変更内容は、CAEFEM v7 日本語版およびFEMAP v8.0 日本語版の使用を標準として書かれています。
1-28: モデル作成にFEMAPの7.0以降のバージョンを使用する場合は、 メッシュ生成後、 [ツール]-[チェック]-[重複ノード]コマンドを実行してください。
手順
[ツール]-[チェック]-[重複ノード]コマンドを選択します。
[エンティティ選択]ダイアログボックスが表示されるので、[全選択]ボタンをクリックし、[OK]ボタンをクリックします。
ノードのマージ範囲を追加するか聞かれるので、[いいえ]ボタンをクリックします。
[重複のチェック/マージ]ダイアログボックスが表示されるので、 [重複エンティティのマージ]オプションをオンにし、[OK]ボタンをクリックします。
1-42:コンターが表示されない場合は、レンダーモードをオフに切替えてください。
2-46: コンターが表示されない場合は、 レンダーモードをオフに切替えてください
6-16: 「解析結果として得られるモードの数は全部で41個」→「解析結果として得られるモードの数は全部で27個」
この変更は、 CAEFEMのプレート要素の精度が向上したためです。
6-18:「41」→「27」、「42」→「28」、 [20..Mode 20 : 468Hz]→[15..Mode 15 : 490Hz]
6-38: 「例ではXの値が[515.1212]に....」→「例ではXの値が[514.4789], [538.9779]に....」
6-47: 手順5、 [XYカーブデータの選択]ダイアログボックスの [表示するアウトプット セット]オプションにおいて、 [最初]:[42]、[最後]:[137]→[最初]:[28]、[最後]:[102]
7-24: 解析の際、 [ダンピングの設定]ダイアログボックスにおいて、 [Structural Damping vs Frequency]→[構造減衰係数 vs 周波数] 、 [依存する関数]は[0..Constant]→[0..なし]
7-26: 「変位量はおよそ0.167mであることが....」→「変位量はおよそ0.171mであることが....」
7-28: 「-X方向に0.129m/s2で、....」→「-X方向に0.138m/s2で、....」
これらの変更は、 CAEFEMのバー要素の精度が向上したためです。
8-8: モデル作成にFEMAPの7.1以降のバージョンを使用する場合、 [ジオメトリ]-[バウンダリ サーフェイス]コマンドを実行するには、 [ジオメトリ]-[バウンダリ サーフェイス]-[カーブから]コマンドを選択してください。
8-33: 手順4、 [非線形オプション]ダイアログボックスの[保存]ボタン→[設定の保存]ボタン
10-1: 「構造物に正弦波で外力が作用する時、構造物の共振特性によって、動的な応答が生じます。 周波数応答解析は、正弦波励振による構造の動的応答を周波数領域で解析するものです。」 以上の二文章を削除してください。
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